徒然なるままに、気が向くままに

日々徒然から、サイトの更新まで、笑える日常(でも、本人まじめ)を目指すぞー(笑)

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【図書戦SS】飼い主と犬の暑い日  

夢で見た内容をSSDにしてみましたん。
昼休みの突貫工事(笑)

内容的にぴーかんの暑い日にアップするべきか?と思いつつ、忘れるから即アップしちゃいます( ̄▽ ̄)
短いし

時期:上官部下 自覚前の夏
「熱い・・・・」
 炎天下の中での訓練はことのほか堪える。
 休憩の合図が鳴るなりふらふらになりながら、郁はクーラーバックからスポーツドリンクを手に取って一気に飲み干す勢いで煽ると、保冷剤を取り出して首筋に当てる。
 保冷バックに入れていたとはいえ、すでに半分ほど溶けていた保冷剤は瞬く間に形を変えてゆく。
 この程度では身体の内に溜まった熱を発散できない。
 皆のように訓練服を脱いで頭から水を被りたい。
 たとえ生暖かい水でも頭から被れば少しは変わる。
 少なくとも汗まみれでべたべたして気持ち悪いのが流せる。
 羨ましい・・・・
 
 視線の先の仲間達はみな上着を脱いで上半身裸になり、小さな 子供が水遊びをするように声をあげながら水を浴びている。
 手塚や小牧も例外ではない。
 唯一、あの中に入れないのは自分だけだ。
 首元をゆるめてパタパタ仰いで中に風をいれるも焼け石に水状態だ。
 タンクトップ着ているんだから、上着ぐらい脱いでも問題ないのに。
 あの中に入ったら、皆の胸筋の方が盛り上がって見えるぐらい何だから、誰もきにするわけがないのに。
 そんなことを先日ぼやいたら、柴崎に思いっきり後頭部をはたかれた。
 ──いい? タスクで働く以上女を理由に出来ないことは分かるわ。だけど、女であることを捨てるな!
 捨てているつもりはないのだが、そう見えるのだろうか?
 上着を脱いで水を浴びるだけで、女を捨てていると 思われるものなのか?
 真っ裸になるわけでもないのに・・・・
 これがぼんきゅぼんな小柄でかわいい女性なら、男の目に毒だろうが、こんなぺったんこで筋肉の厚みしか無い身体では、あの集団の中では棒切れのようなものにしか映らないと思うのだが・・・・・・・
「熱いよー水浴びたいよー」
 そうぼやきつつも、上官と同室者の言うことを聞いて上着を脱ぐことはしない。
 温くなってきている保冷剤で体温を冷やすことに徹していても、せめて頭ぐらい水浴びしたい衝動はなかなか消えない。
 しかし、頭を濡らせば確実に服がびしょぬれになることが目に見える。
 ずぶ濡れでこの後の訓練に参加したら、やはり怒られるだろうか?
 空を見上げる。
 憎らしいほ ど雲一つ無い空は青々としていて、太陽がぎらぎらと光を放っている。
 うん。この暑さだ。戦闘服ごと濡れてもどうせすぐに乾く。
 ゆだっている頭では思考はまともに働かない。
 よし、服ごと水浴びを・・・・と、思ったところで「笠原」と名を呼ばれた。
 相変わらず眉間に皺を刻んだ渋面の上官に。
 彼だけは他の隊員達とは違い、上着を脱ぐこともしなければ頭から水をあびることもしない。
 自分同様にきっちりと隊服を着込んでいる。
 なんでだろう。という疑問は今はもうない。
 ──部下に脱ぐなと言っておいて自分は平然と脱いで水を浴びるような人だと思う?
 同室者の呆れた声が蘇る。
 自分の方が共に働いている時間は長いというのに、なぜか彼 女の方が彼の本質に詳しい気がして、なんとなく面白くない。
 そりゃ、入隊当初からファンだって言い切ってたし、告白したとかとも言ってたから、自分とは違った目でみているのだろうけれど、それでも一緒にいる時間は遙かに自分の方が長くて、ともに行動する機会だって・・・・・・
 ぶつぶつ呟いているともう一度名を呼ばれる。
「笠原?」
 訝しげな声に我に返って慌てて返事をして立ち上がり、少しばかり背の低い上官を見下ろす。上官に名を呼ばれていつまでも座ったままではいられない。
「なんですか?」
「こっちに来い」
「へ? 私これから・・・・・・・」
 水浴びしたいんだけれど・・・・と言う言葉は「いいからこい」という言葉に渋々飲み込む。
 いったいな んなんだろうか。
 お説教か?
 だが、午前の課業がスタートしてからはずっと訓練で、今日は怒られるようなへまはやらかしてないはずだが・・・・それとも、これからの訓練の準備か?だったら、手塚にも声をかけてよー。不公平だ・・・・ぶつぶつと口の中で呟きながらも後を付いていくと、皆とは離れた所へ連れて行かれた。
「こんな所にも水道あったんですね」
 茂みに隠されるように小さな水道が一つあるのが見えた。
 植木に水をまくようなのだろうか。水道の袂には長いホースがとぐろを巻いた状態で置いてある。
「腰を折って身をかがめろ」
「へ?」
「良いから早く。時間がなくなるぞ」
 訳がわからないまま言われたとおりに腰を折って身をかがめる。
 礼をするよ うな形でいいのだろうか。
 それとも、膝に額をつけるぐらいに腰を折るべきなのだろうか。
 迷っていると「手は膝。頭をもっと下げろ」と再度指示が降りてきたため、その通りにすると、じゃっと音が聞こえると同時にばしゃばしゃばしゃと水が振ってきた。
「うわっ、な、なんなんですか!?」
 身体を反射的に起こし掛けるが、大きな掌が頭を押さえ込まれていたため失敗し、手だけをワタワタと振り回すことになる。
「水浴びしたいんだろ」
「は?」
 言っていることが一瞬理解できないでいると、苦虫をかみつぶしたかのような声がさらに続いた。
「お前が自分で被ったらずぶ濡れになる」
 確かに、深く腰を折って頭を下げているため水は全部重力に従って、髪にそって流れ ていき、服が濡れずにすんでいる。
 乱雑に水をかけているようでおて、その実首の方に水が回ることがない。
 水圧も水量もちょうどよく、正直に素直に言えばとてもきもちいい。
 その理由は明白だ。
 ただ頭から水をかけられているだけではないからだ。
 手がわしゃわしゃと髪を撫でながら水をかけてくれているため、シャンプーをしてもらっているような感じになり、地肌がマッサージされて気持ちが良い。
 頭だけしか水を浴びてないというのに、それだけで随分とすっきりとし、体温が下がっていく気がした。
 むしろこのまま目を閉じたら訓練の疲れもあって、いい感じに居眠りができそうだ。
 次第に身体から力が抜けていくのが判ったのだろう。
 頭に触れる手つきが さらに優しい物になっていく。
 やばい、このままだと確実に眠ってしまう。
「この暑さだ。熱中症になられても困るからな。これだけでも幾分変わるだろう」
 意地悪で水浴び禁止をされているわけではない。
 それは判っている。
 それでも、一人のけ者にされているような気がして、疎外感を感じていたのだが、それがたった一つの行動で瓦解していく。

 ──ずるい。反則だ。こんなことされたらふて腐れることもできないじゃないか。
 頭上から聞こえてきた声に、郁の小さな胸はきゅんと高鳴り、熱が引いたはずなの頬に熱を再び感じながら郁は、小さな声で礼を告げる。

 まだ、なぜ胸が高鳴ったのか。頬に熱を感じたのか自覚しないまま、小さくはにかん だ笑みを浮かべて。
「ありがとうございます。笠原とても気持ちいいです」
「そうか、それは良かった」
 堂上もまた、穏やかな笑みを浮かべて答えた。
 互いに互いの表情を知らないままに。








「なぁ、あいつらあれでつきあってねーんだろ?」
「ってか、あれはカップルのやりとりっていうよりあれだろー」
「飼い主に洗われる犬だな」


 遠くから彼ら二人のやりとりを眺めていた仲間達は、すっかりとけてしまった保冷剤のように生ぬるい視線を二人に向けていたのであった。




※夢で見た内容。訓練服を着たまま堂上に頭を洗われてるのを、生暖かい目で見てるタスクたちのやりとり。だったのでしたー
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