徒然なるままに、気が向くままに

日々徒然から、サイトの更新まで、笑える日常(でも、本人まじめ)を目指すぞー(笑)

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【図書戦 SS】 P.S Forever Love  

久しぶりにこちらでSSのUP。
ライブで歌を聴いていて、思いついたネタです。
以前から曲を聴いてくすぶっていたんですけれど、生で聴いてようやく形になった・・・・・!と叫びたいのですが、着地点がなかなかみつからずに、予想していた倍の長さに(爆)

いつもはpixivにUPしていたのだけれど、今回はGACKTの歌をモチーフにしているので、こちらでUPという形で。

GACKTの「ps I Love U」が元ネタです。
めっちゃ切なくて切なくてねぇ。凄い綺麗で好きな曲です。
もう、これだけを延々とライブで聴いていたいと思う!ほかの曲も好きですが。
アカペラライブやって欲しい・・・もしくはピアノやヴァイオリン演奏だけで唄って欲しい・・・っていうかやっぱりアカペラだけのライブをやってほしい・・・
唄が本当に好きだー

って話がそれた。


GH版はかたちにできるかまだ不明だけれど、そちらは調査物でネタがちょろんと浮かんでいるので、うまくまとまったら本にしたいな。とおもいつつ、今回は小ネタで堂郁です。

時期は 夫婦期。まだ銃火器が禁止になる前。な感じで。

気になる方は続きからどんぞ。
仕事中にちゃちゃと書いたものなので、二転三転して落としどころが微妙ですが・・・まぁ、細かい事はスルーの方向(爆)。


「ただいま」

 堂上が残業を終えて帰宅したのは、郁が先に上がってから二時間後の事だった。
 きっと、郁の事だ。夕飯を食べずに待ってくれているだろう。
 そんなことを思いながら声を掛けたのだが、いつもならすぐにリビングのドアを開けて 満面の笑顔で出迎えてくれるはず妻の姿がないことに、堂上は首をかしげる。
 食事の支度で手がはなせないのか、それとも洗濯物を干していて声が聞こえなかったのか。
 二つの内どちらかだろうと思いながらドアを開ける。
 つけっぱなしのテレビからは映画が始まっており、ダイニングテーブルには食材を盛りつけて出すだけと言わんばかりに整った夕食が並んでいる。
 そこまでは予想通りだった。
 ただ、唯一予想と違えていたのは、郁がソファーに座ってタブレットを見ながら、すすり泣きをしている──ということだった。
「郁? どうした?」
 上着を脱いで郁の隣に腰を下ろす。
 タブレットを見たまま泣いていると言うことは、電子書籍でも読んでいて感動して泣いていただけだろう。
 キャラ読みをする郁はキャラに感情移入しすぎて、時々唖然とするほど号泣する事がある。今回もそのパターンか。
 そう検討を付けて声を掛ける。
 だが、郁はいつものようにこのキャラが!!とものすごい剣幕で言ってくることはなかった。
 ただ、画面を見て静かに静かに涙を流している。
 まだ読んでいる途中だったのか?
 旦那が帰ってきたのも気がつかないほど夢中になってるのか?と思うと少々おもしろくない。
 いっそタブレットを取り上げてしまおうか。そんなことを思いながら、横から覗き込むと詩のような文面が視界に入る。
 詩集か?と思ったが、電子書籍ではない。
 やらたと目障りな広告が両サイドで存在を主張している。
 何を読んでいるのかはっきりとは判らないが、ただ、それを見て涙を流していることは想像がついたから、何も言わずにその肩に腕を回して抱き寄せると、郁は素直に寄りかかってきた。
 こてん。と肩に顔を寄せて泣き続ける郁の背を優しく撫でながら、ゆっくりと静かに問う。
「そんなに、感動する詩だったのか?」
 感動とは雰囲気が違うな。と思いながらも問えば、郁は静かに首を振った。
「悲しい詩だったのか?」
 その問いには少し間があり、ゆるりと首を振って、深く・・・・胸の奥に凝ったものを吐き出すように深く息をついた。
 熱を帯びた吐息に、嗚咽が混じる。
「悲しい・・・・というか、切なくて・・・・優しくて、柔らかくて・・・・・・・だけど、切なくて・・・」
 いつから泣いていたのか、眦はすっかりあかくなって腫れている。
 しっかり冷やさなければ、明日は瞼も腫れているのではないか。
 一体どんだけ泣いたんだよ。
 思わずぼやきのような声がもれかけるが、それはぐっと飲み込んでただ今は落ち着かせるように、赤ん坊をあやすように背中を撫でていると、落ち着いてきたのか少しずつ、嗚咽は収まってゆく。
「どんな詩なんだ?」
 呼吸が落ち着いたところを見計らって改めて問うと、郁は口を開き掛けるが何も言わずにタブレットを堂上の膝の上に置く。
「・・・・・・・読んで。ラブレターだよ」
「ラブレター?」
「あたしにはそんな風に見えた。詩というか・・・・歌詞なんだけど。さっきまでやってた音 楽番組で流れてたんだけど、凄く綺麗なメロディーで気になって歌詞調べたら・・・・切なくて切なくて・・・・・・・あたし、こんな風に思えるかなぁっておもったら、いやだって思ってそしたらなんか泣けて来ちゃった」
 そう言ってぽろりと郁は涙がこぼれた。
「あたしには・・・・・・・こんな風に思えないって」
 こんな風にってどういうふうだ?という問いは、とりあえず読んでからということだろう。
 歌詞なのだから本来は歌を聴くべきなのかもしれないが、堂上はだまって歌詞に目を落とす。
 それは、おそらく病か何かでこの世を去った人から、残された恋人へ当てた最後の手紙。
この世をさってから相手の元へ届いたものなのだろう。
 気遣いから始まる。
 未来を生き続ける恋人を自分が苦しめていないか。
 足止めになってないか。
 そして、消すことの出来ない本音。
 ずっと一緒にいたかったと願う言葉。
 自分にとっては支えで、全てで掛け替えのない時間ではあったけれど、これからを生きていく恋人にとっては人生のほんの一時を共に過ごした欠片でしかないこと。
 だから、歩みを止めずに先を歩いてほしいと。
 また恋をして欲しいと。
 恋をすることを怯えないで欲しいと。
 そして、どんなに悲しくても苦しくても、振り向かずに前を見て笑っていて欲しいと、願いが綴られている。
「あたし、思えるかな・・・・あたしは死んじゃっても篤さんは生きて行かなきゃいけないんだから、新しい恋をして・・・・って。もしも生まれ変わることができて、見かけることができたら、その時には篤さんの隣に、素敵な笑顔で笑っていてくれる人がいますように──だなんて、思えるかな・・・・って考えたらさ、酷いよね。いやだっておもちゃった・・・」
 郁は長い足を器用に小さく折りたたんで身体を丸めながら、ポツリと呟く。
 いつもの溌剌とした元気な要素はどこにもない。
「きっと、篤さんは生まれ変わったあたしに気がつかないよね。その時のあたしはあたしじゃなくて別の人間で、顔も、姿も声も、何もかも違って・・・」
 郁は自分の手をじっと見る。
 もしかしたら性別も違うかもしれない。
 笠原郁でもなく道場行くでもなく、全く別の知らない人間になった自分を想像し、唇を噛みしめる。

 ばか、唇が傷つく。
 空想の話だろうが。
 そもそもこれはただの唄だろうが。

 そう突っ込む間もなく、郁は噛みしめていた唇をほどいて言葉を続けた。
「篤さんの隣に、あたし以外の誰かがいたら篤さんはその人のもので・・・・・だけど、篤さんの手も、腕も胸も。笑い声も。優しい声も。全部・・・・全部、あたし以外の者になるなんて思ったら、嫌で・・・いやでいやでいやで、それ全部あたしのだって・・・思ったら・・・・・・・凄い我が儘だなって思って。残された篤さんの事を考えたら・・・・・・こ、こう思うべき、だって判ってるのに、で、でも死んでも誰にもあげたくないってっっ」
 堪えていたものが堪え切れなくなったのだろう。
 最後は嗚咽交じりになって、はっきりと聞き取れない。
 だが、堂上は馬鹿だなぁ・・・と苦笑を浮かべながら郁の肩に回した腕に力を込める。
「あたし、死んでも篤さん独占したい・・・だなんて・・・」
 結婚前なら、絶対に素直に吐露されなかった、その気持ちを堂上が聞いてどう思うかは郁はきっと正しく理解できないだろう。
 それがどんなに心地よく響くか。
 ようやく、他人ではなく・・・どこか一線を画した関係ではなく、素のままに素直に全てをさらけ出してくれる間柄になったのだと・・・ありとあらゆる垣根が全て消えたのだと思っているなどと郁はけして思わないのだろう。
 ただ、自分のその素直な気持ちが醜い独占欲だと。
 独りよがりだと判っているのに、そう思わずには居られないと郁は、自分を恥じて嘆く。
 そんな郁を抱きしめながら、堂上はタブレットに再び視線を落とした。
 唄を聞いてないからどんなメロディーラインか判らない。
 歌詞は、最後はただ相手が幸せであることを願っていた。
 大切な貴方のとなりに、素敵な人がいますようにと願う言葉で占められていた。
 再会してまた恋ができますように。と自分のことを願うのではなく。
 ただ、残して逝く大切な人の幸せだけを願う。
 自分は永遠の愛を誓いながら。
 相手には先を進むことを願う。
 ただ、ただ、相手の幸せだけを願う無償の祈り。

 それと同時に、それは残酷な祈りでもあった。

 相手の為を思っているのかもしれない。
 いつまでも自分に縛られずに、素敵な人生をこれからも歩んで欲しいという願いでもあるかもしれない。
 独りで生きるのは寂しすぎる。
 寄り添って欲しいという願いかもしれない・・・・・・
 だが、とても残酷な願いなように思えた。

「あのなぁ・・・・・・・」

 思わず呆れた声がでると、郁は鼻をすすると慌てて堂上の言葉を封じるように口を開いた。
「わ、わかっているもん。ただの歌だって。歌詞だって。だけど、ふと思ったの。あたし達はいつなにがるか判らない仕事しているし──それに」
 郁はそっとスーツのパンツ越しから堂上の大腿部に触れる。
 そこには未だに褪せることのない銃痕が残っている。
 それは、一歩間違えば堂上の命を奪いかねないほどの傷だった。
 いずれ火器銃器の使用禁止になることは決まっていたが、だからといって危険が減ったわけではない。自分達は死と近い所で戦っているのだから。
 だから、郁はいつ相手を残して逝くことになるか判らないのだから、相手のことを考えて・・・・って思ったのだろうが。
「あほ。そう言う意味で言ったんじゃない」
 こつんと郁の額を軽く叩く。
「お前が思っていること、俺も思ってないと思うのか?」
 ふてくされたような声をわざと出してみると、郁は不思議そうに瞬く。
 その度に眦に溜まっていた涙が、零れ落ちる。
 それを親指で乱雑にぬぐい、ぐいっと抱き寄せた。
 抱きしめるたびに、抱くたびにいつも思う。
 この細い・・・華奢な身体で、怯むことなく銃弾飛び交い
 怒号が混じるあの中を駆け抜けていけるよな。と。
 肌を掠めるように銃弾が走り抜けて幾たびに、心臓が跳ねる。
 いつか、触れられなくなるのでは。
 いつか、この腕から離れていくのではと。
 恐怖に似たような焦躁。
 だが、だからといって安全な世界を選ぶことはしない。
 自分も、彼女も。
 予想外に早く終わることがあるかもしれない。
 だが、それでも後悔はしない。
 悔しくて、足掻いて、苦しくて、悲しくて、泣いて喚いて・・・・・・・どうしようもない時が来てしまったとしても、きっと、選ぶ道は一つ。
「だいたいな。なーんで生まれ変わって再会できているのに、見るだけで終わるんだよ。この場合のセオリーとしては、再会してもまた出会えますようにと願うべき何じゃないのか?」
堂上の言葉が予想外だったのか、郁は目を大きく見開いて瞬く。
「え?そこ?」
「っていうか、それ以外あるのか? 再会して出会って、また一から始めたい。そっちの方が俺とお前らしいと思わないか?」
「・・・・・・・・・・・おじいちゃんと孫ぐらい年離れてたらどうするの・・・・?」
「このさい、年の差なんて気にするな。大丈夫だ。世の中見渡せば、五十ぐらい離れていても結婚しているカップルはいる」
「ロリコン認定受けるよ?」
「甘んじて受けてやるさ。だいたい、お前の方が先に死ぬ前提になっているけどな、俺の方が若くてお前がばーさんってこともあるかもしれんぞ?」
「うわ、若いツバメを養うおばーちゃんってかっこよくない?」
「をい、そこで何で俺がばーさんに養われることになっているんだ」
 普通逆だろう逆。
 堂上のつっこみに郁は声を上げて笑う。
「郁」
 堂上は郁の目を見て名を呼ぶ。
「俺はこの手を何があっても離したりはしない。だが、それでも・・・・考えたくはないがな、もしも万が一若い身空で俺がヤモメになるはめになったら、速攻で生まれ変わってこい。俺の嫁はお前だけだ。お前ならまた俺の前にその自慢の足で駆けつけて現れるだろ。一度出来たんだ。二度でも三度でも出来るさ。何年でも待ってやるよ。待つのは慣れている」
 堂上のその言葉に郁は身を起こすと飛びつくように堂上に抱きつく。
「あ、あたしだってずっと、ずっと待って居るんだから。だから・・・・・・・」
 最後はもう鼻声の涙声で何を言っているか判らない。
 判らないが、いおうとしている言葉は自分と全く同じだという事は確かだ。
 相手の幸せを誰よりも、誰よりも願う。
 いつまでも共に・・・・・・・例え、死が二人を別とうとも。
 だが、願うからこそ郁は・・・・堂上は・・・・判っていた。
 【もしも】そんなことを考える事さえもいやだが、もしもその時が来たらきっと同じように思うのだろう。
 自分のことなど思い出に変えて先を新しい未来を生きていけということが、どんなに残酷であっても。
 あの、歌詞のように願わずにはいられない。
 新しく恋をすることに怯えず、
 大切なあなたの傍で笑う素敵な人がいることを。
 その隣で幸せそうに笑うあなたの姿があることを・・・・・・・
 例えどんなに切なく苦しくても。
 幸せになって欲しいと・・・・願わずにはいられないことを。
「まぁ、安心しろ。俺もお前もきっと周りが呆れるほど長生きするさ。基礎体力だけは掃いて捨てるほどあるからなぁ」
「あ、そういえばこの前の健診であたしの新陳代謝、十代並だってでてた」
「俺も、二十代って出てたな」
 運動能力、基礎体力、新陳代謝。どれをとっても実年齢より若い。若さを保っていなければやっていけない部署だが。
「ってことは、あたし達一回り下ぐらいの代謝?」
「よほどへましなきゃ、周りがそろそろくたばってくれって言うぐらいまで生きるんじゃないのか?」
「それいったら玄田隊長なんて一番長生きしそう」
「ってか、殺しても死なねーだろ。何十発って弾喰らって生きて居るぐらいだ」
「篤さん、隊長の爪の垢煎じて飲んで下さい」
「は!?」
「そうすれば、ほら。きっと篤さんも隊長並み・・・ったぁ! 何でいきなり拳骨ですか!?」
「んなこと隊長に言ってみろ、図にのってよけいな仕事回されるのがオチだ!ってか寧ろ副隊長の垢を煎じて隊長に飲ませたいぐらいだ!」
 副隊長の勤勉ぶりを隊長は見習うべきだ。とぶつぶつと呟き始める。
 確かに隊長に爪の垢を貰って堂上に飲ませるなんて言ったら・・・・・・・おもしろがるに違いない。そして都合の良いように解釈するのだろう。
 ──俺のように大きく育て。と。
 既に育ちようがないのに。
「郁」
「なんですか?」
「今、俺にとってものすごく失礼な事考えて居なかったか?」
「・・・・・・・・・・・そ、そんなことないですヨ?」
 だだ漏れだったか?
 と冷や汗だらだらかきながら、ずりずりと後ずさろうとするが、ソファーの上で互いにひっついていたのだ。逃げられるはずがなく、気がつけばソファーの上に押し倒され堂上が馬乗りになる。
「えっとですね・・・」
 まだ夕飯前で、自分は曲を聴いてしんみりとしていたはずのに、そもそもなんで今こんな状態に??
 郁の挙動不審な様子に堂上はぷっと吹き出すと身を起こしながら、郁の腕を掴んでひっぱりあげる。
 女子の標準体重に満たないその身体は、自分から見れば酷く華奢だ。
 だが、知っている。
 その身体がどんなにしなやかで強いか。
 そして、同時に酷くもろいか。
 考えても仕方ない。
 答えは決まっていて、他の選択肢はないのだから。
 だから、言える事は一つだけだ。

「俺も、お前もそう簡単にはくたばらん。それでいいんじゃないか?」

 答えにはならない言葉。
 だが、郁は満面の笑みを浮かべて大きく頷き返し、長い腕を伸ばして抱きついてくる。
 それを揺らぐことなく堂上は受け止めながら郁にばれないように息を吐く。

 タブレットに書かれている歌詞を堂上は絶対に受け入れられなかった。
 受け入れたいとも思わないことを郁は考えもしないんだろう。

 愛している。
 そういいながらも、さようならで終わるなど。

 
「馬鹿郁。たとえ死すとも、だ」


 それは、あえて言葉にしなかった堂上の想い。



P.S Forever Love 以外ありえんだろう。
 
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